ATTO TERZO SCENA 7
10年前に遡る。
ピアノコンサート。
柚香さん。
心臓病だった。
治る見込みのない病。
極度に緊張すると発作が起こり、死ぬかもしれません、と医者に言われたので、これで最後の予定(本人は死ぬ気でいたようだが)である。
『四月は君の嘘』を思い出す。
司君かな?
子供の時にはこういう性格をしてらっしゃったんだな……。
性格悪い。
子供なんだからと言ってもこれには限度という物があり、限度を優に超えている。
服が汚れてしまい、服を貸せと言う。
実力はあっても性格が悪い。
そんな司少年に柚香はピアノコンサートの発表を取りやめると母親に行ったのでした。
物語の冒頭で、名前の知らない謎の男がいたが、これと同じようなこと思っている。
いつもは自分の本音を隠し当たり障りのないことを言い、その場を誤魔化す柚香。
その柚香の心の中は「無」だった。
人間の機微には興味関心がなく、漠然と過ごしてるように見えた。
一番闇が深いのかなと感じた。
次回、ATTO TERZO SCENA 8
