[あらすじ]
空に連れてかれる日と呼ばれる日。
あるいは、素晴らしき日と呼ばれる日。
それともその名は終ノ空? 鏡の世界? 不思議の国?
いくつもの言葉で語られる境界の日。空いっぱいにつまった言葉を眺める少女。
彼女が見上げる空は、幾多の色に染まっている。
夏の……とある暑い日差しの日をめぐって、いくつもの視点が交差する世界……。世界の端を見つめてみたいという少女は、世界の果てで何を見るのであろうか……。世界の果て。
世界の限界。
その先の風景。一つの物語が終わり、新しい物語が始まる。
その時……ボクは君におとぎ話をしてあげよう。
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ちなみにあらすじを見たのはじめてだったわw
こんなにも感想も書きにくいエロゲをしたことがないので上手く書けるか分からないけど(いつもだろ←)頑張ります。
其々の登場人物に役割を与えられたかのように物語は進行し、連結していくその過程が素晴らしいと思った。
さすが、三大電波系である「終ノ空」を市井に繰り出したケロQだ。
伝えたいことがハードすぎて、僕のIQでは難しすぎて進めない。
でも、死をテーマにした作品をプレイして、何故か生きる希望が湧いてきた。
死生学を通じて、純愛、感涙、凌辱、いじめ、セクロス、レズなどありとあらゆる要素を盛り込んだ作品でありながら、現在の自殺問題に波及していく構成に舌を巻いた。
ここからネタバレ有。
進みたくない人はブラウザバックをお勧めします。

キャラクター
このゲームでは、多くのキャラクターが出てきた。
水上家、間宮家、橘希美香・高島ざくろについて書こうかな。
間宮家
卓司、父親、母親である琴美(旧姓:佐奈美)、妹の羽咲、祖父が登場する。
祖父は名前のみの登場となっている。
祖父と水上師範代は裸のお付き合いの中で紡がれていく絆があったらしい(後日談による)し、ともかく、何が因果か分からないが、間宮と水上はいろんな意味で繋がりがあったようだ。
父と母は、学生の時からの縁でつながっており、佐奈美琴美が他のクラスメイトに薄気味悪いとのことで煙たがられていたのに対し、父は、健気に支えていた。それがのちに、形は違えども愛なのではないかという気がする。全ての亡くなっていく人が救われていくという教えである新興宗教を頑なに信じきっていたからである。
病気に罹って早くに亡くなることが決まっていた父もこの信仰によって救われていくのだということになってしまう。ここには新興宗教側の大きな意図も隠されていた。
佐奈美の家は代々神社の家系ということも手伝ってか、新興宗教の祖にとっては巫女を引き入れたという事実が大事なのだ。
その後、教祖の子供を身ごもったが、やり捨てという憂き目になった。
しかも、教祖に流れる不可思議な血は皆守と羽咲のものとなった。
その後卓司に対しての教育が増しに増していったが、それも愛ゆえのことなのか?
皆守は父親との間にできた子供であり、生きた卓司と邂逅したときに脳を共有させられた(奪い取られた)。
水上家

水上師範代(現マスター)、由岐がいる。
由岐は、いろんなエンドがあったがそのほとんどで崖から落ちる羽咲を身を挺して救った「礎」としての役目を終えた。
ヒーローなんだろ?
全ては演出なんだろ?
皆守が幼かった頃、由岐はもう5歳~10歳くらい年上で、過去のビジュアル的に彼の思い出としてそこに佇んでいるのかと思ったが、中らずと雖も遠からずという感じで、皆守が迷ったときにも心にはずっと寄り添っているのだというある意味で恐怖、ある意味では愛情を植え付けられた。
間宮の祖父と師範代の繋がりもあったらしいことが後半にて触れられた。
若槻姉妹

間宮卓司の生み出した妄想であり、実の妹、羽咲のことを心の何処かでは思い出そうとはするのだが、それを拒む心も存在している。
そういう思いが創り上げた妄想だった。だが確実に存在していたというのは私の思い込みだろうか。
また、鏡のことを人形と勘違いしたというシーンもあり、中々エキサイトだった。
卓司は、皆守の脳を奪取した。
彼は、羽咲のことを忘れ去ろうとするも理性が許さないで、人形を作ってあげたという思い出に縋りつく。
それによって名字が「若槻」となってしまったのではないか?
橘希美香・高島ざくろ

可愛い
卓司にとって希美香は、唯一の気を許せる相手だったのだろう。
特に、高島ざくろの行動によって大多数を巻き込むという彩名の言葉が今思えば重要な一言だった。
各End
| 選択肢 | 展開 |
| 向日葵の坂道 | 水上由岐 |
| 素晴らしき日々 | 間宮羽咲 |
| 終ノ空Ⅱ | 終ノ空Ⅱ |
| 夢の中 | 序章~Down the Rabbit-Hole~ |
・〈Down the Rabbit-Hole End〉~夢~

ざくろは、分かれ際にきっとまたあなたとは会える…と言った。
これの意味するのは、多分ざくろさんはこのルートで、これから由岐に待ち受ける結末が見えていたのではないかと思う。
ここはあくまでも夢の中の世界。夢に入った人間は必ず覚めないといけない。夢から覚めた彼女は本当の幸福を模索してもう二度とこのルートに彷徨うことがないようにするためにはこうするしかなかったのです、とでも言いたいかのような幻想的な風景と、『幽霊屋敷 終ノ空』を見せられた。
ざくろは、きっと途轍もなく寂しい気持ちと、送り出そうという気持ちが内在しているのかなと思った。
・< Down the Rabbit-Hole End Ⅱ>
このルートの解答編というか、真相を暴かれるルートは
〈Which Dreamed It END〉、〈It’s my own Invention End >
であるとのでこれとひとまとまりにしていく。
このルートで鏡と司=人形と妹の羽咲であるということが判明した。
善意は時とし悪意よりもより残酷にも心を抉り取られるのだなという気がした。
このルートでは白蓮華協会の謎が謎を呼ぶ、凄まじい展開に心が躍った。
しかしながらこの悪意に満ちた選択肢に、さよ教の例のシーンを思い出すw

画面いっぱいに同じような選択肢…
そして、雑音に耳がおかしくなったり、急に鏡と司が現れてきたり……。
とりあえずここらへんで、先行きは読めなかったが鏡と司の姿が卓司の妄想であり、何かしら忘れたい思いがさせたのでないかと思った。
・〈橘希美香EndⅠ&Ⅱ〉

死を恐れる卓司に唆されるようにして自殺をするEndⅠに対し、死の恐怖を克服したかのように思える卓司(実際には皆守)に不良を成敗していただいいてのちに、友人かそれ以上の関係になるEndⅡ。
同じ人物で2つの対比が面白い。
死を免れぬこととして、いじめの苦痛が直接的な原因だが、あらゆる事象には複合的な要因が絡んでいる。
その要因の1つには、集団からの疎外感と世界を救いたい思いであるかなと思った。
周囲から浮いた存在。
私もそうだが、別に相談してくれてもいいんだよ、と言われてもなかなかそういうわけにもいかず…1人で悩みを抱えて自滅していくのみである。
ざくろは、いじめられており、気軽に相談できる相手と言えば、卓司君のみであった。
だが彼も彼で、皆守と由岐で記憶が混濁しており頼りにならない。
まぁ、結局はこのルートでたった一人でもいいから気兼ねなく相談できる相手を作りましょう、という教訓を手にした。
死を選んでしまったざくろと共に自分も死を選ぶというシーン。
実際していることは飛び降り自殺なのに、プレイしてみて本当に救いがあるような気がしてきたw
「人間って面白いものでさぁ…自分でやられてる事って、段々麻痺してきて、これがひどい事なのか普通の事なのか、段々分からなくなってくるんだよ」
「ざくろを巻き込んでから、はじめて自分の状況を理解したんだ…ざくろを見て自分の姿を鏡ではじめて見た感じ?」
これは真実の言葉じゃないかと思う。
現実を認識するにはまず客観的にするしか方法は無いのだと思う。
そんな現実を見せてくれたざくろに希美香は感謝する。
・〈Looking-glass Insects ED〉

交わした言葉の数々、貸してくれた小説の数々でさえも記憶にないと言った卓司。
このときの卓司は、由岐でもあるわけだから当然か。
彼の記憶上ではざくろと話したことなど数え切れる者だったに違いは無い。
そしてざくろの最期は、亜由美や宇佐美に宿る邪悪な心を救おうとしたのか、世界を救おうとしたのかと分かりかねるが、見事に散っていった。
彼女は生前、善良な心を持つの見こそ救われるべきいであるという旨を漏らしたので、おそらく後者だろう。
いずれにせよ、救われねえ。
救われる道は、希美香と疑似レズカップルとして生きていくことを選んだという前回のEndしか多分無いんだろうかと思う。
しかし、本当は卓司と結ばれたかったに違いは無いと思うが、この世の中には、そういう何者かによって叶わないこともあるんだよ、と教えてくれた。
卓司は、アニメの中リリルが言い合って結果的には飛び込んで死ぬという回想に似たシーンも見えていたというからおそらく、完璧に忘れているわけじゃなく、所々で覚えていたからではないだろうか。彼はついに、このことを暴走を引き起こし、皆諸共に散っていく。
北見や赤坂らがいじめていた事実を知り、終わりは来るのだから、次の世界へと目指しましょう、と言った。
もしや、卓司の暴走は、ざくろを虐め抜いた挙句自殺を招いた奴らに対する復讐だったのではないか。
・ 〈Jabberwocky ED〉
雑音、鏡や司の亡霊の正体が暴かれる。

これは、自分にも向けた言葉でもあるわけだよな。
皆守(脳の中には卓司がいる)は卓司に向かって
羽咲を無き者とすることにより……あいつ(多分、自身が殺した卓司)の存在を、羽咲を守ろうとした……
と言った。それによって、自分のことを赦そうとしたのではないか。
もう、いいんだよ、みたいな感じで。
ここはあくまでの私の解釈です。

このシーンは涙腺がやられてしまう…
完全に『らき☆すた』じゃねーかw
何かのアニメの影響で鏡と司は作られた。
本当にそこにいる妹の存在は記憶の奥底に入っており容易に姿を現さない。
・〈素晴らしき日々 END〉~母のこと~
禍々しい記憶の最後には、うっすらとした希望が見えてきた気がする。
おそらく、琴美は新興宗教である白蓮華協会の教祖と関りを持ってしまい、家を乗っ取られる形で奪取された。
その背景には自分の運命に対する無力感であろう。
その無力感で気の毒にも、運命は自分を呪うほど憎らしく思う子供の身が残される。
勿論彼女の下、死ぬことで救われていく、という教えは到底看過できないのだが、琴美だけを責めることはできない。
というか、この人が作中では一番の被害者でもあり加害者なのではないか?という気がするのだ。
でもそんな彼女は、耳を澄ましてじゃないと聞こえないほどの音量で言った。
「……そう」
と。
まるで消え入りそうな声だったが、彼女は自分を赦すことができたのであろうか。
前述のとおり、彼女は、クラス中で煙たがられる存在で自己効力感を無くしていった。
そんなときに、神社の巫女でもあった彼女に忍び寄る魔の手。
「貴女には貴女にしかできないことがある」みたいに言われたら、誰でもそうなるよね……。
・〈向日葵の坂道 END〉~幻想の出来事~

羽咲、由岐と皆守は相変わらず「日常」が続いていくというEnd。
幽霊か、妹かどちらともつかずに進行していく。
このルートの延長上に〈Knockin’on heaven’s door END〉があるのでは?
僕は、向日葵が少し苦手だ。
遠くから観察する分にはきれいなんだが、大人顔負けの大きさを誇る品種もあるわけじゃん?
そういう意味で自分が飲み込めれてしまうのではないかという思いがするのだろうか、言いようもない不安が押し寄せてくるんだよな。
・〈終ノ空Ⅱ END〉
説明ならいくらでもできる。
例えば、卓司の妄想であったという説、妄想ではなく実在していた。
もしくは、これが夢の中のできごとか。
全てが正解で、否ともいえる。
だが由岐は、全ての存在は一つであり、全ては繋がっているという説を採用したのであろうか。
遂に、彼女は、全ての世界で生きていると自認したようであった。
・〈Knockin’on heaven’s door END〉

何か最後は、しんみりとしちゃいました。
これと似たり寄ったりであって、違うことと言えば、羽咲が大学に通っていたり、会社に勤務している皆守の姿があったとかであり、感動とまではいかないまでも、幽霊相手に中々感激とまではいかず、かといって祝福せずにとはいられずというどっち付かずの状態。
そういういみでしんみりとしちゃうという感覚を覚えた。
最後に
偏在転位ともいえるし、別々の世界で由岐は生きているのだ。
だからこそ、自殺に巻き込まれた、自殺に巻き込まれたと思い込んだルートも確かにある。
そして、それぞれのルートで由岐は「生きて」いるのだ。
内なる世界と中の世界。
そこには境界線は確かにあるとされているのだが、果たしてそれは本当か?と問う。
私達は高名な人の意見を取り入れて自分で考える事なしに選んでいるだけじゃないのか。
よく分からんと思うが、ぜひ一度プレイしてみてくれw
たぶん僕の言いたいことは分かると思うから。



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