少し説明不足が目立つ行人編であったが、それの補足説明（例えば、やす子と口喧嘩をした詳細）がなされている。
高島ざくろ
自殺を決行する前日、高島は琴美に自殺をほのめかす。
「今まで親しくしてくれたので感謝しています。ありがとう。あなただけは救ってみせる」
と言い、そのまま屋上から飛びおり自殺した。
自殺を仄めかされたことを後から思い返し、彼女の行動と口ぶりから自殺を察することができればな、と後悔する琴美に
「自惚れるんじゃねえ、お前は神様か？」
と一刀両断する行人に痺れた。
間宮は小沢の死因にも関係していた。若しかして、自殺とされていた高島の死因も間宮が関わっているんじゃないか。
後述するが、薬を使って琴美を虐めるシーンもあるが、小沢に盛った薬じゃないかと思った。
救いは求めてはいないという琴美に、そんなわけにもいかないとやす子は言い、男子生徒を連れ込みフェラを強制したり、アナルセックスをした。
救いなんてものは抽象的でいかにも虚像に囚われた人が良く言いそうなことだ。
謎の使命に駆られてしまう剣道部の後輩、やす子。
恐らく何としても琴美を救わないといけないのだから、彼女は強引にも自身の崇拝する間宮の連中の一員になるように説得する。
琴美が説得に応じるも応じないもそれは個人が考えることでやす子に言われたからといってデマを信じるのかは少し意味合いが違うと思った。
また彼女は、現実のままにあろうとし、現実主義というか、噂には惑わされないという確固たる信念を感じた。
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