この記事は予約投稿につき、このブログを書いている時期は、4/23ということで、「死に逝く騎士、異世界に響く断末魔」の発売日に間に合った。
ここ数日間の連続投稿は、19日から21日にかけて勢いに任せてプレイしたので、少々見苦しい部分もあると思いますがご了承ください。
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[あらすじ]
主人公・和久井新は、作られた街『千羽市』で暮らす学生。
千羽市は通称・箱庭市とも呼ばれており、都会のミニチュアとして数年前に人を集めて作られた街だ。
小さな街でありながら、都心と変わらない施設も多く、人口密度も高い。新は10月のある日、鶴羽学園の学生会である、紅鶴会へ呼び出される。
そこで会長である綺堂雫に、ある事件の捜査をしてくれないかと頼まれる。
この街では、今年の4月から不思議な事件が起こっていた。連続少女行方不明事件。
新の通う私立鶴羽学園では、4月から学生が6人も行方不明になっていた。
目撃証言が何もないところから、大きな事件じゃないかと疑われている。
行方不明の学生と全く接点がないから頼んだと言うこと、
学園側もこの事件を怪しく思っているらしいから、
なんとなく、それなりに、捜査をしている振りだけしてくれればいいと。
新は面倒くさいと断ろうとしたが、雫はなぜか新がこの街に来る前に行っていた創作活動……
厨二病全開の黒歴史小説の詳細を握っており、半ば脅されるように了承させられる。
千羽市は通称・箱庭市とも呼ばれており、都会のミニチュアとして数年前に人を集めて作られた街だ。
小さな街でありながら、都心と変わらない施設も多く、人口密度も高い。新は10月のある日、鶴羽学園の学生会である、紅鶴会へ呼び出される。
そこで会長である綺堂雫に、ある事件の捜査をしてくれないかと頼まれる。
この街では、今年の4月から不思議な事件が起こっていた。連続少女行方不明事件。
新の通う私立鶴羽学園では、4月から学生が6人も行方不明になっていた。
目撃証言が何もないところから、大きな事件じゃないかと疑われている。
行方不明の学生と全く接点がないから頼んだと言うこと、
学園側もこの事件を怪しく思っているらしいから、
なんとなく、それなりに、捜査をしている振りだけしてくれればいいと。
新は面倒くさいと断ろうとしたが、雫はなぜか新がこの街に来る前に行っていた創作活動……
厨二病全開の黒歴史小説の詳細を握っており、半ば脅されるように了承させられる。
手探りでなんとなく捜査を始める新。
唯一知り合いのド変態後輩・入谷瑚子は、行方不明の少女と親しかったらしく、共同捜査を申し込んでくる。
また、突然現れた謎の少女……制服に探偵のようなケープをした少女・前園霧架は、この事件はこの街に大きく関わっている……と口にする。
探偵気取りの少女・霧架に、ド変態ドM元気っ娘・瑚子。
どちらかをパートナーに選ぶことで、物語は違った視点から動き始める。
箱庭の街『千羽市』と、謎の失踪事件……。
捜査を進めながら、いろいろな人と関わり、物語のカギを集めていく。
「さあ、新くん、ボクと一緒に、この街の秘密を暴こうじゃないか」
(fanzaより)
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行方不明になった女子学生と何の接点も持たない孤高の存在である和久井 新は前園 霧架や入谷瑚子と共に探偵「ごっこ」をすることになる。
本作では行方不明事件を追うルートと、それに付随して人間関係を探るルートの2つがあるという様に思った。
一筋縄ではいかない捜査に乗り出すが、それでも少しずつ核心に触れていき最後は「箱庭市」の舞台を大いに生かした結末に思わず意表を突かれた。
また、各Endでプレイヤーに話しかけてくれる部分があったり、ゲーム終了時には、「お疲れ様。また戻ってきてくれるのを待ってるから」と話しかけてくれて、サービスも行き届いている。
システム面では、「ミステリーADV」をプレイしたことはおそらくない(3daysはあったりにせよ探偵というよりは自身も事件に巻き込まれていくゲーム)ので新鮮であったが、攻略自体は「情報を引き継いでプレイ」を押し忘れがない限り、簡単で約18時間で攻略できた。
プレイ中に文字を消す操作は、文字の上でマウスの副ボタンをクリックすることでできることに注意すれば、あとは問題ないだろう。
思えばいと疾しのように思ってみれば早く、それだけ熱中していたと考えることができる。
あと、霧架と瑚子のどちらを選ばないといけない選択肢においても、結末をみるためにはすべてをみなければならないので、少々めんどくさくなる人がいるのかもしれない。ここは評価が分かれるところ。話が途中でぶち切りになってしまい、メモを取っておかないと話の流れがよくわからなくなるのも評価の別れる部分であったが、個人的に言えば、ありな部類に入る。私は優柔不断であるので、この手の選択肢では思い悩んでしまうこともしばしばある。なのでここから先のシーンを見たければ、一旦戻り「鍵」を手に入れることで見ることができる構成に舌を巻いた。
さらに雨皿 真奈や桜庭 萌美の正体も意外だったが、莉瑠の正体も和久井 礼の追加シナリオで明かされることになるが、君をこの街の脅威から守ってみせるという感覚を味わうことになった。
また昔に読んだ『四畳半神話大系』という小説やアニメを観たときに感じた、ほんの些細な選択で無数の私が生まれるというのは本当にこのことだろうと思った。
ほんの些細な決断で人生は変わるとまではいかないまでも、同じ一日を過ごすなら実りのある一日のために僕の出来ることはいったん何であろうかと考えてしまった。
ま、僕ができることと言えば、エロゲして仕事をするという…ね。
ここからは、若干のネタバレを含みます。
最後に残ったのは3人の帰らぬ命と引き換えに手に入れた小さな希望か、あるいは絶望だったのかもしれない。
パンドラの箱を開けたときに考えられるすべての災難が降りかかる。慌てて蓋を閉めたところ「希望」だけが残り人々は、当てのない希望という幻想に取り憑かれて過ごすしかない。
穿った目でパンドラの箱を解釈してみる。
3人の犠牲者を出したこの街では、もはや希望という幻想に縋りつく事しかできないのかもしれない。
霧架や瑚子も箱庭市に住んでいるのだが、箱庭市に住む人たちは、なにかしら心に深く禍根を残しつつ暮らしているという様に感じた。
政府の実験台として身を捧げる「箱庭市」の人は、いなくなった人たちを事なかれ主義のようにどんどん忘れ去られていく。この描写は、この世の中の装いを表している気がする。新しい情報を生み出し続けている情報は、一週間前に出した情報でさえ風化していっている気がする。
桜庭 萌美先輩は、清廉であり濁り気のない女性という気がした。
それでいて、女性ならではの武器を隠し持っているがそれを大っぴら気に出さない可憐な女性だとは思ったが、桜庭 萌美はこの世には存在しない作られた名前だった。大宮 崩怜を本名とする彼女は、和久井 礼が裏で結託していたというのだ。そして、表ではいい顔をして新、霧架、瑚子をサポートする傍らで、言葉巧みに新や霧架、瑚子を牛耳じることで、「箱庭市」全体を標本とすることに拍車をかける結果となった。

歪んだ愛情がそこにはあったのだが、実を言うとこの後の結末は、瑚子にお願いをして警察に通報することで解決する。
そうなったら今の今まで警察は何をしていたのだという感想を持ったが、マスコミによる情報隠蔽、組織立って行われていない大学の情報隠蔽のせいで警察は動くに動けていなかったようだ。
「箱庭の物語」では冒頭から幾度となく出てきた可哀想な少女とそれを庇う少年少女、本当に悪い事をした犯人を知りながらも言えなかったので後悔の嵐を産む結果となった。

小川舞香さんが自殺してしまった教師。
礼に箱庭の模型を作らせる目的であったのだが、そのときにお金をもらってしまってそれが大騒ぎになり、遂には自殺。
そこで礼の心には薄暗い根が芽生えたのかもしれない。
人を間接的に殺せばこの街では罪に問えない、しかも自分の研究者という大義名分も有り、ある実験に参加したのだが、失敗に終わるという結果を作り出したのは彼女だったのではないか。たった一人の存在を除くすべての人がターゲットになりうる思想は、その対象となる人以外はどうでもいいという思想にもなりうる。
親としてなら当然だが研究者としてでは言うのとはわけが違う。サンプルを諍いなく手に入れるためにはなんだってしなければならないけど、やはりそこには私情も当然関わってくる。人間臭いキャラと言えばそう思うが、所謂それは、選民思考のような気もしてくる。
そういう、人間には昨日はああいうことを言ったのに、今日は違うことを言っている日和見主義的な性格を併せ持っている。
若しかしてそういうことを伝えたくてこのキャラを生み出したのか。


莉瑠の本当の姿は洗脳されて過ごしてきたっというよりも、親から受けた教育の賜物という気がしてくる。
というのは、明言はされていないが、知的に発達の遅れがあるらしいことも、特別な診断はかかっていない。親が礼なので知的に発達の遅れがあったとしても隠されてきた。
これまでの口調も礼からそういうようにしていなさいと躾けられていたとすれば、あえて、篝(霧架の兄)に身代わりとして赴き、仕事をさせる。いつか絶対連れ戻してみせるから、という話し合いがされていたのかなと想像するとなんだか嘆かわしくも痛ましい話になってきて、誰が犯人なのかが分からなくなってきた。
もちろん、篝が悪いのは百も承知だが。


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