【ネタばれあり】死に逝く君、館に芽吹く憎悪 感想

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≪あらすじ≫
それは、何の前触れもなく起こった――。
平穏だった世界に、突如として現れた上位種族達。
彼らは一方的に人間を虐殺し、世界は混乱の渦へと飲み込まれていった。
家族と買い物の途中だった美亜もまた、その被害に遭ってしまう。
父、母、姉が殺害される中、必死に逃げた先でも別の上位種族の男と遭遇。
自棄になった美亜は、死を覚悟の上で男にナイフを突き立てた。
次の瞬間、美亜の意識は飛んでいた。
自分がどうなったのかもわからず、腹部には激しい痛みが感じられていた。
「私の体を傷付けておいて、勝手に死なせるわけにはいかない。君の罪は……万死に値するのだからね……」
そして、意識を取り戻したとき、美亜は館のベッドの上にいた。
体に傷はなく、服は自分のものではないドレスが用意されている。
その館で再会したのは、あの上位種族の男。
彼は、美亜に館に住むよう命じ、数々の非道な行為を繰り返すようになる。
潰され……刺され……撃たれ……流され……撥ねられ……食わされ……破裂させられ…………。
そして、意識を取り戻したとき、美亜は館のベッドの上にいた。
体に傷はなく、服は自分のものではないドレスが用意されている。
その館で――――――――――
はじめてこのゲームの存在を知ったときは、ほんの出来心というか、恐いもの見たさで購入したのだが、実際にプレイしてみて、結末は意外とスッキリと纏まっていた。
プレイが終わったときに、下手に藻掻こうとせずに殺してくれ給う、と願い奉るといった部分ではついに終わりの時が来たんだな、と半ば関心、半ば納得の思いがした。

世界観

今の今まで食物連鎖の頂点に位置していた人類だが、突如として上位種族なる人型の超能力を操る奴が来たらどうなるのかということを知らしめられる。
これは一種のシミュレーションでもあるわけだ。
どこかの地球上の館で行われるHな拷問の数々は残虐かつ非道なものであった。
Hというか裸にされているのみであったので、エロスというよりか、心無い者から受ける仕打ちのように感じた。
食餌を食い尽くしたら自動的に超次元を移動できる身でありながら、自我で以って、自分を殺しに来る美亜たちをせせら笑うように余裕を見せる種族ら。
絶体絶命の身でありながらも、上位種族を殺し、館から出ようと画策する美亜たちの闘いの日々が始まる。

キャラクター

キャラクターは、美亜、夏花、心々乃、愛夢(みあ)、永遠生、腐る男と上位種族が登場する。
みあと愛夢は同じ人であり、今はメイドとして上位種族に仕えている。
上位種族に仕えている者として、もう1人登場してくる「腐る男」の正体は、この館の主人であり、上位種族の男に家族を殺害された挙句、呪いによりドロドロに溶けていくのだとか。
上位種族の男を殺し損ねたら執り行われる目を背けたくなる拷問の数々。その中には自分で杭に打たれて死ぬシーンもあった
万死に値するからこそ、美亜を特別扱いした。その動機も手伝って、ストーリはより過激に、より逃れることができないシリアスな展開となった。

夏花には心々乃と同じくらい前に前に生きたいという躍動感は感じたが、計画性に乏しく(特に心々乃)、猪突猛進に行動し、結果として、美亜や己を殺す危なっかしい人でもあった。
だが、どちらも、かわいいし、心々乃に至っては豊満なボディーだ。(女好きにとってはたまらん……)
生きるためにならなんでもします、ということでこれぞ人類だなという気がしてきて、或る意味人間臭さを感じた。

感想

怖い物、グロテスクな物見たさにプレイをしたのは否めないが、ただのグロテスクなゲームではなく、一ねじりも二ねじりも練りに練ったストーリー構成がとてもよく感じた。
適役がいなかったのか、どうなのか分からないが上位種族の男の声が聞きたかった……。
個人的なイメージで言うと、シリアスな場面や怒っていても、声音に表現せず淡々と演じる人が適役かなと思う。
それでいて、どこか中二病的な……。
宮野真守さんぐらいしか思いつかん……。
これが人間かというエゴ丸出しで必死に命乞いをしてそれでも、ぞんざいに扱われた挙句、ごみを捨てるかのように命尽きてしまった夏花や心々乃に同情というか、同じような場面に陥ったら、おそらく私も似たようなことをするのだろう……。
もしくは、生きること自体を諦めて自殺を早々に選ぶか。
私は、攻略サイトでわかったので、どの道を選べばBadになるというのをあらかじめ把握していたので楽しみが半減したがこれは、正規Endの後にBad Endの連打を引いてしまったと考えると、結構辛いものがあるな……。
脱走ルートもさることながら、食べ物を食い尽くさずに上位種族が地球に居座り続けて美亜たちは生きながらえることには成功したものの、生き残った人たちで宗教のようなものを発足された挙句、供物として、何人かの子供が生贄として駆り出されるというEndもあっても良かったのではないかと思う。
以上
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