ストーリー
ラブレターの中身は必ずしも手紙とは限らない……才気に溢れ、日々の研鑽も熱心な若き助教授“真木卓哉”は、医学会が将来を期待する優秀な医師である。
その華々しい才能と、どこか神秘的で陰のある雰囲気から、憧れる女子医大生も少なくない。
そんな主人公の元に、”貴方を世界で一番愛する女より”という「ラブレター」が届いた。
よくある恋文といった内容だったが、気味の悪い事に「一片の人間の皮膚」が同封されていた。
困惑する主人公に対し、ラブレターは幾通も届き、内容は徐々に切迫したものになっていく。
そしてついに、主人公と親しい女性が嫉妬のターゲットとなってしまう。
『アナタに近づく女は、全て私が処理してあげます……』
鬼気迫る愛情が綴られた手紙には、女性の惨殺シーンを収めたビデオテープが同封されていたのだった。
狂気に満ちた恋慕に追い詰められる主人公。そして猟奇殺人事件は、主人公の隠された過去へとシンクロしていく。
(本文ママ)

始めは人の乾いた皮膚の欠片だったのが、次に送られてきた手紙は血が滲み、さっき取られてきたばかりであろう皮膚の欠片が入っていた。
狂気の内容をしたためた手紙に恐怖に戦く真木であった。
各エンドから各バッドエンド
このゲームにおいては、多種多様に及ぶエンドが見られた。
例えば、瑞穂を打ち破った綾が犯人なのか?と思わせるミスリードの展開もあった。
挟ニを殺害した動機は、まなみを殺害したという情報を入手した。それで凶行に及んだ、と説明された。
全ては、瑞穂が仕組んだことであったということなのかと驚いた。
舞台は病院の8階と地下2階。
そして、病院の裏に屹立している脳医科学研究所のどこかで起こり得る。
綾エンド
美佳のえげつないグロテスクな死を間近で見て、戦慄した真木。すべてのバッドエンドを見てからは、印象が変わってきた。真木は、医者だったということもあり、血や臓器を診ることには慣れている。その慣れが残虐な行為に溺れる結果となった。

美佳は、やはり黒幕の一味である、と考えるのが自然な流れであったものの、その正体は蜥蜴の尻尾であった。
また、挟ニもその1人。
まなみと綾のどちらを救いたいか、という選択肢を与えられたとき、私だったらどうするだろうな、と考えた。
私だったら、電話を掛けるのも面倒だしな…と考えて、一切連絡を取らないかもしれません……。
でもそうなったら卓哉とこれからの人生を共に歩もうとする黒幕の事だ、両方とも殺害してしまうだろう。
研究の最中、集中力が続かずビーカーを割ってしまうシーンもあることから、睡眠時間が取れておらず、ギリギリの精神状態であると匂わせる。これもまなみが先天的な心臓の病を抱えていた。この故に闘病生活を支援するために、かかりっきりになる。
ということは、睡眠不足が原因であって、本来の性格ではない。まぁ、それもそうか。医学を志す者、おっちょこちょいでドジっ子ってあんまりいないイメージがある。
瑞穂が秘密裏にしている研究を黒幕に唆されて、打ち明かすというシーンもあることから、危なっかしい女性とも言える。
それも冴の事を心から慕っているからこその結果なのだろう。
バッドエンドでは、真木が迷いながらのらりくらりと動こうとしているが動けない状況の中、まなみがゲームでも移すことができない凄惨な方法で殺害され、綾は神経衰弱になってしまう。現実に戻れなくなってしまった綾は、妹など「居なかった者」として扱うことで心を守り抜くという結果になった。

まなみエンド

先天的な心臓の病を抱えつつも心は、黒色に染まることは無い。ずっと病院に居て心が染まることが無いのかもしれないが……。
そんな苦難と闘いながらもキラキラ輝いている姿に素直に脱帽した。
まなみと綾のどちらを救うのか?という選択肢の下で、陥る救済措置。
だが、それは綾という犠牲を払っての上であった。
世間をあまり知らないからか、危険なところにも躊躇せずに足を踏み入れる。その理由は真木は病院の地下に何かがあると踏んでいたので、それを助けたい一心から来るのだった。だが、結果として、自らの命か綾の命かのどちらかを犠牲にすることになる。
「成長したね、まなみ。お姉ちゃん、嬉しいよ」という声が聞こえてきそうな展開。
瑞穂エンド

真木は実を言うと、瑞穂の事をやよいの事と見立てて、好きだったのではないだろうか。
綾と比べて、どうも瑞穂は贔屓されている気がする。
真木の研究に対する探究心から来る熱心さが魅力に映るのだろ。その魅力に対してホイホイついていく瑞穂なのだった。

これは、綾に撮られていた映像か。
この映像が見られるエンドでは綾に撮られ、瑞穂が彼女に殺害されそうになるのが見られた。
だが、実は冴が仕組んでいたことなのか。
ゲームが進むにつれて真相に近づいてくる。
次々に湧き上がってくる瑞穂に対する不信感。
それが、瑞穂が犯人だと思いたくない真木に事件を追わせるための犯人が仕組んだ罠と感じた。
姉であるやよいの研究を引き継ぐ形で、真木の研究に邁進する。ついにその研究の完成が成し遂げられ悲願が叶うとき、瑞穂の願いとは何であるのか?
私が思うにそれは、姉が誠心誠意打ち込んできた研究に対して、ただ1つのできることだからではないか。
それがやよいが待ち望んでいたのかは別にして。
私にそういう思いを抱かせる一途な女性だと思った。
やよいと瑞穂が持つ、血の繋がり。真木は、そのいとこにあたり、冴が血の繋がりにも関りを持つことが示された。最後のシーン、彼女は真木の姉弟関係だったことが示された。
Trueエンド
冴とやよい姉妹の関係。
冴は、養子縁組として瑞穂の家に入るが、猜疑心と劣等感から心を開けずに悶々と過ごしていた。
やよいは、そんな彼女の事を気に留め、おせっかいながらも世話をしていた。

真木に手紙を出して、手紙にナデシコを入れたのも彼女。
彼女が、ここまで狂ったことをするのは、真木への想いあるんだと思う。
拭い去れない真木に対する想い、それが瑞穂や綾に対する敵対心を生む。
行きすぎた思いが結実して真木とともに破壊じみた人生を謳歌できるのか。
冴が全ての黒幕だとしたら、慌てふためく真木の姿をみて、心の内ではしめしめと思っているのだろうか。
Trueエンドでは真木に自分の過ちを告白し、警察に逮捕されてしまうエンドになった。
元の鞘に収まった。
連続拷問残虐事件はこうして幕を閉じた。

幾数年が過ぎ去った時、カウンセラーとして病院に勤務している冴の姿があった。
患者の喜ぶ顔を見るのが最高の希望だと、心の声。
冴の人物像を考えたときに、真木に対する想いが前に出ているから残虐な行為をしたのであり、本質的には本当に悪い人では無い、と感じた。
勿論、更生したからこそ言えるのだが。
感想
様々に移り変わりゆく結末に尻込みしつつも面白くもあった。
ノベルゲームだからシステムもくそも無いが、悠さんとHをする場面では、官能を感じた。
だが、セーブを取れるのが全部で15という少なさ。
私のようなスプラッター映画をよく観るし、抵抗も無いという方にはオススメですが、それ以外の方にはオススメ出来かねます。
死亡するか、殺害されてしまうのか、という展開がほとんどなので、心臓に不安ある方にはお控えください。
CG面で言うと、シリアスな作風の方が好みということもあり、どことなく現実的な作風に見惚れちまった。



鬼畜ゲームというかホラーという雰囲気があり、ヒヤヒヤしながらも楽しめたゲームでありました。
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