Geminism ~げみにずむ~  【感想】

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「あらすじ」
──東京、丑三つ時。
新月の下、相似形の少女二人が対峙する。
少女達の手には不釣り合いに見える歪な武器。
背後に控えるのは怪しい男達。
男の目的は。少女の夢は。
彼等は何の為に戦うのか?
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親の因果が子に報い、生まれ出でたるこの姿。
此方彼方に相見(あいまみ)ゆるは、双(なら)び立たざる相似形。
サァサお立ち会い、夜半(よわ)の忌事(おまつり)
はじまりはじまり──。
このゲームをプレイして幸福とは人それぞれ思うところが違うし、幸せの定義を他人に押し付けたり押し付けらえたりするのは意思疎通の意味では上手く行かないと思いました。おこがましいことなのでもないかと思いました。
一番最初にゲームを立ち上げたときにはBGMや髪の毛も動いていなかったように思うのだが、煙草の紫煙が薫る映像や、プレイが終わったときにはBGMが聴こえてきました。こういう達成感を得られる演出は好みですのでもっと他のブランドでもやってほしいと心底から思いました。

この演出とテキストに「さよ教」を思い出す。
以下、ネタバレを含みます。
まぁ、ネタバレと言っても、以下の画像でもうすでに半分ほどはネタバレしている気もするが。

「健常者にしか人権を認めない」
まぁ文面を見たときには、健常者という言葉で精神面に何か問題があるのかと思った。
精神は桔梗と深紅の2人に分離していったのではないかと思った。その証拠に「おじさ」と喋るのは決まって深紅であり、桔梗は「眠っている」とされていた。これは桔梗の人格が眠っていることなのではないかと思った。そう考える方が自然だと思ったが、此れもよく見たら、「欠損した人体」とあり、精神分離ではなくて身体分離かと思って驚愕した。
けれども、それはこのゲームを攻略したのちに思ったわけで、見た時には「ふーん」と流し見してしまった。
深紅と月白の性交のシーンでは、エロスやしてはならない思いが混淆しているらしいBGMが抜群に心に響き、どちらかというと「for elise…」を思い起こさせる。
姉弟関係の緑青と紫は、若気の至りで一線を越えた。そして、奈落の底に産み落とされてしまった桔梗と深紅。
桔梗と深紅の結合双生児として生まれる姿には、ペドちゃんとドクちゃんを思い出す。
しかし、桔梗と深紅にとってはそれが別に普通のことなのではないか。慣れてしまえばそれ相応の幸せしか手に入らないが、それでも全くの真っ暗の中を直走るというイメージは無く、祭りのときにお互いに好みのチョコバナナや林檎飴を「偶然」に買い、しかもそれを偶然にもお互いに見られてしまう。それによって一抹の幸福にも包まれていたようだ。束の間ではあったのだが、それはこの時点では嫉妬が浮かんでくるからで、仕事をしている桔梗に対し、私は何も出来ていない、と漏らした。それは食い違いであった。
桔梗は生活の中で「仕事ができる喜び」や、その少しばかりの賃金で買える物がこの所の生活の励みとなっていった点は否定できない。
深紅は、月白から与えられる愛情で、母親から受けた辛辣な言葉を癒してくれる彼に対して懸想して遂には性交した。
忌み子だったという言葉に、酔っている雰囲気をあるがそこで踏みとどまらずに、前に進んでいこうとする意志が見え隠れしていた。
このゲームを通して、今ある物への感謝をテーマに挙げられえるのではないかと思った。
今ある物への感謝は何もお金や物に固執するものではない。固執していた心に錯覚していた経験は大切にしていきたいなと思った。
もしかしたら幻肢は、固執していたものに諦めと錯覚していただけであるということを伝えたかったのではないか。

一時は深紅の優勢であったはずなのだが、徐に戦局は桔梗に傾きつつあった。
深紅が桔梗に譲る形でこの闘いを終えようとしていたからであり、それは母親と緑青での言い争いを偶然聞いてしまったからである。
それによって深紅は桔梗もろとも、身を滅ぼし闘いを終えようとするのだが、お互いの願いを闘いにぶつける。
別々になり初めてその思いをぶつけるのだが、そうしていきついた境地は2人の思いが別の誰かに移ったことで救いはあったように思う。
救いというあやふやな言葉でしか表現ができないが、記憶を継承していない別の人格になったということは、この戦禍のことも忘れてしまっているということ。とするならば、錯綜した思いも忘れてしまっていることで、哀しい結末ではあるが、余韻が残るゲームであった。
のちに月白や淡墨は、桔梗と深紅のことを愛玩動物のように接していたと言っていたので、まひると金魚もペットの様に、まるで桔梗と深紅がそこにいるように接するのであろうか。そうであっていてほしい(一応食餌は、あげると言っていたが)。
彼等は、親の因果が子に報うみたいに、生まれてきたとすると、やはり、私は遺伝性の病を患っているので子を持つべきではないという決心がついた。愛情とかも与えられる気もしない餓鬼なのでね……。
嗚呼、儚きは我等の宿願……
げに悲しきは彼等の儚夢(ろまん)!
悲願志願は成就せり……
彼岸此岸に実りたり!
我等常世に知ろしめす……
業洗われたる此の姿!
惜夜の仕會わせさがし、先ずは此れにて!

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