神ゲーだと聞いて購入。
「生きている人、いますか?」
プレイ時間:35時間
攻略:エンディングまで一直線
ジャンル:学園青春ADV
発売日:2014年9月26日

| 曲名 | ジャンル | 歌手 |
|---|---|---|
| inertia world | OP | Duca |
| CROSSING | ED | Marica |
「School days」というBGMが好きで堪らない。
「Signal」が流れてきたときに泣いた。この曲は「CROSSING」のハミングバージョンというか。
ストーリー
ストーリー(詳細)
夏。
学院の長い夏休み。
崩壊しかかった放送部の面々は、個々のレベルにおいても崩れかかっていた。
初夏の合宿から戻ってきて以来、部員たちの結束はバラバラで。
今や、まともに部活に参加しているのはただ一人という有様。
主人公は、放送部の一員。
夏休みで閑散とした学校、ぽつぽつと姿を見せる仲間たちと、主人公は触れあっていく。
屋上に行けば、部長の宮澄見里が、大きな放送アンテナを組み立てている。
一人で。
それは夏休みの放送部としての『部活』であったし、完成させてラジオ放送することが課題にもなっていた。
以前は皆で携わっていた。
一同が結束していた去年の夏。
今や、参加しているのは一名。
そんな二人を冷たく見つめるかつての仲間たち。
ともなって巻き起こる様々な対立。
そして和解。
バラバラだった部員たちの心は、少しずつ寄り添っていく。
そして夏休み最後の日、送信装置は完成する―――
装置はメッセージを乗せて、世界へと―――
キャラクター
キャラクター(詳細)
●黒須 太一
主人公。放送部部員。
言葉遊び大好きなお調子者。
のんき。意外とナイーブ。
人並みにエロ大王でセクハラ大王。
もの凄い美形だが、自分では不細工の極地だと思いこんでいる。
容姿についてコンプレックスを持っていて、本気で落ち込んだりする。
●山辺 美希 (CV:榎津まお)
放送部部員。
佐倉霧の相方。
二人あわせてFLOWERS(お花ちゃんたち)と呼ばれる。
無邪気で明るい。笑顔。優等生。何にもまさってのーてんき。
太一とは良い友人同士という感じ。
●佐倉 霧 (CV:中瀬ひな)
放送部部員。
中性的な少女。大人しく無口。
引っ込み思案で、人見知りをする。
でも口を開けばハキハキ喋るし、敵には苛烈な言葉を吐く。
凛々しく見えるが、じつは相方の山辺美希より傷つきやすい。
イノセンス万歳。
●宮澄 見里 (CV:鳩野比奈)
放送部部長。
みみみ先輩と呼ばれると嫌がる。けどみみ先輩はOK(意味不明)。
穏和。年下でも、のんびりとした敬語で話す。
しっかりしているようで、抜けている。柔和で、柔弱。
●桐原 冬子 (CV:楠鈴音)
太一のクラスメイト。放送部幽霊部員。
甘やかされて育ったお嬢様。
自覚的に高飛車。品格重視で冷笑的。
それを実戦する程度には、頭はまわる。
ただ太一と出会ってからは、ペースを乱されまくり。
●支倉 曜子 (CV:児玉さとみ)
太一の姉的存在(自称)で婚約者(自称)で一心同体(自称)。
超人的な万能人間。成績・運動能力・その他各種技能に精通している。
性格は冷たく苛烈でわりとお茶目。
ただしそれは行動のみで、言動や態度は気弱な少女そのもの。
滅多に人前に姿を見せない。
太一のピンチになるとどこからともなく姿を見せる。
●堂島 遊紗 (CV:鵜乃瀬朱香)
太一の近所に住んでいた少女。
群青学院の中等部に通う。
太一に仄かな恋心を抱くが内気なので告白は諦めていたところに、
先方から熱っぽいアプローチが続いてもしかしたらいけるかもという期待に浮かれて
心穏やかでない日々を過ごす少女。
利発で成績は良いが、運動が苦手。
母親が、群青学院の学食に勤務している。肝っ玉母さん(100キログラム)。
●七香 (CV:理多)
自転車に乗って太一の前にたびたび現れる謎の少女。
謎ではあるが、物腰は勝ち気で活発と謎っ気は薄い。
●島 友貴 (CV:牛久京也)
太一の同学年。
元バスケ部。放送部部員。
実直な少年で、性格も穏やか。
激可愛い彼女がいる。
太一たち三人で、卒業風俗に行く約束をしているので、まだ童貞。友情大切。
無自覚に辛辣。
●桜庭 浩 (CV:Prof.紫龍)
太一のクラスメイト。放送部部員。
金髪の跳ね髪で、いかにも遊び人風。だが性格は温厚。
金持ちのお坊ちゃんで、甘やかされて育った。
そのため常識に欠けていて破天荒な行動を取ることが多い。が、悪意はない。
闘争心と協調性が著しく欠如しており、散逸的な行動……特に突発的な放浪癖などが見られる。
広告
感想
感動というか、ああーそうなるのか……と思った。
別に切なくもないし、かといって絶望でも感動でもないけれど
生きている人、いますか?
と太一の放ったセリフで泣いた。
私はここにいるのだという気持ちを乗せた思いは留まることを知らずに皆のもとに届いているんだなと思った。
ループ系のゲームであり、ループをしていくことで何が起こったのかが分かる仕組みになっている。
一周目をプレイしたところ、よくある「今を愉しんでいこうぜ!」系のゲームと思ったが、「崩壊」に進むにつれ、少しずつ謎が生まれ瓦解していくのが面白く感じた。

孤独に生きることの難しさ。
人と人との意思疎通は簡単じゃないからこそ、人は分かり合おうとして失敗や成功を重ね合わせつつ成長していくものなのだと、改めて人間関係の難しさや奥ゆかしさを感じることの出来た作品でした。
な人にオススメかな。
哲学というか、硬い文章を読むのにさほど抵抗を感じない人向けという印象。
黒須太一の適応係数84である。これは、人間らしい部分が16しかない。
それゆえに、霧から
他者の心を壊して自分を満たしてる愉快犯……
と言われている。
だが、普段の奇行は世間や他者に受け入れてもらうために演技しているだけで、現に美里が言うことには、他者を避ける無表情な少年だったそう。
初めは、こんもりとした突起物とお尻に欲情し女教師にセクハラをしたと述懐があったり、授業を抜けて友貴と一緒に馬鹿話を楽しんだり、美里先輩と屋上で放送部を開局するのを手伝ったりといった、男子生徒なら普通のことだとだよなぁと憎々しさ半分、恨めしさ半分といった感じで物事が進んでいく。
黒須から「CROSS」
ラジオ放送なので「Channel」。「CROSS」と「Channel」の間に「†」を設けて
「CROSS†CHANNEL」
だそうだ。
言われてみればという感じですが、このあたりまでは人たちの間で交わされる青春系のゲームといえる(主人公がクズい)。
だが、序盤の述懐で役所が、原発を癒しという言葉で着飾っていたり、太一が何者かの気配を感じたり、まるで平穏な日常がもう二度と来ないことを予期していたかのようで今にも何かが起きそうな予感がしてくる。
その予感は本当のことになるのだった……。
「生きている人、いますか」
夜になると何故か電灯は使わず、蝋燭のみで生活をしていたのが儀式的なことをしているのだという結論は間違いだったようなのだ。
あんなことがあったのに、美里先輩だけは泰然自若としている。だが、その内面は逃避傾向にある。みんなで協力していけば一瞬で終わることなのに、あえて手間取るようなことをすることで逃避行動に拍車をかける。
太一の浮かんでこない記憶と地に対する異常なまでの恐怖が何かしらの因果で繋がっている……?

3周目で『祠に行く』選択肢が出てきた。やっと七香の想いに寄り添うことのできるのだが、攻略の観点から『学校に行く』を選択。
太一は前向きという現実逃避を選び、美里先輩は没入という現実逃避をする。
冬子の儚げな表情と孤高を択ぶときに感じた心のざわめき。
それはまるで他者を受け付けないような強さだった。その強くて脆い性格にめっちゃハマったキャラだけに霧Endの彼女の最期では少しだけ寂しく感じた。
人は欠陥品だからこそ、寄り添おうと努力する。
そうして、地域社会ができることで国ができた。
太一は、人と人とのつながりを求める反面、繋がりたいという思いが別の方向に向いたことによって、ある人を亡くしてしまったことが悔やまれるということを放送で述べた後に意識がうすぼんやりとしてきて……ループ!!
「CROSS POINT」から「INVISIBLE MURDER INVISIBLE TEARS」(4周目から5周目)になるところで、ずっと「CROSS POINT」から抜け出せなかった。
美里ルートをもう一度はじめから進めることで選択肢『田崎食料に行く』が現れて先に進むことが出来た。
Flowersの一人、美希は霧をやや辛辣めいた言葉で彼女の心を抉った。
独り占めにしたかったんだろうが、美希からすれば霧の人形ではなく、霧の所有物でもないのだと。
人は他人から影響を受けている。
そうしてかたどられていく価値観はみんなと分かり合えることでなお一層のこと強く結びついていく。だが一人ではそういったことも無くなり、一人だけの世界が誕生する。
まるで、この生存人数8人しか残っていない世界のようになり、その中での人たちは他人同士のいがみ合いののちに決壊していくのだろうなぁ……。この世界(交差した世界)のように。
一方で、試行錯誤居の末、誰とも仲良くすることなく八方美人を貫いたりもしたが、結末は同じように破断していく。
結局、この世界に部員たちを招き入れたのは自分が振り返って見たことが引き金となったとして、思い出をもらう代わりに部員たちを送還することに決めた。
心に残った名言集
自分しか自分の心配をしてくれないのは、つらいだろ?
この世界ではいびつであるが、歪な人間関係でもマシな太一から冬子に授けられた言葉。
完璧な人なんて、どこにもいないじゃないですか?
誰だって、どこかおかしいじゃないですか。
いちいち欠点や失敗を攻撃していたら、生きていけないです
里美から浴びせられた言葉。
”いちいち欠点や失敗を攻撃していたら、生きていけないです”は
今は刑務所に服役している父親を警察に売った自分に宛てて言っているのかな。
彼女は、人の言動に細かくチャックして、規則に合致しているのかを判断する傾向にある。
とすれば、この言葉は太一だけではなく、なんでも善と悪の二元論で解釈しようとする彼女自身にも言っているのだろう。
当時、あの異常な空気の中、豊が自分を保つには自分より弱い俺を食うしかなかった
これはちょっとネタバレになってしまうが、支倉家というお屋敷で下働きをさせられていたころ、あんなことがあったよなぁと懐かしい思い出に浸っているときの言葉。
弱肉強食。
強い者が弱い者を食、。至極当然のルールだが、それを許すか許さないかの二択ではなく、あくまでも罪は消えない。だがその後の生き方に更生の余地があるとして淡々と処理していく太一。
「強くならないと生きる資格がないわけじゃないから
弱いままでも、いいんだよ」
七香に言われた言葉。
この言葉、クリア後(すべてが分かったとき)に聞いてみると深みが増してとても良い。
絶望を確認するという希望がある
希望が無くなったとき、目の前にあるのは本当に絶望だけか。
よくよく観察してみると幸せの種があることに気付く。
一人になれは、人は変質する。
せざるを得ない。
突き上げるような負の感情も、マイナスではなくなる。
罪も罪でない世界なら。
罪が罪でない世界。
これがのちのあのEndに繋がるのか。
逃避をしたことのない人間なんていませんよ。
けど先輩みたいに、必死に逃避しなければならないのは つらいことだ。もちません、心は。
里美に言った言葉。
実は里美の年齢が……という事実に驚いた。
現実を見ることなく、目の前にあることにのみ没頭していたら悪い意味で老けなくなるものなのでしょうかね……。
EXTRA
友情は見返りを求めない代わりに感謝だけはいただいている。
ゲーム内(回想シーンは無し)で美希と初めて会ったシーンが廊下を掃除していたのは、あの時廊下には…っていうことで迂闊には触れられなかった。

そうして、掃除をしていたんだとさ。
太一が血を嫌う理由はもっと根本的な部分にある。
ネタバレ
支倉家にいた支倉とは違う血の流れていた人が暴虐な仕打ちをしてきて、ある日を以ってその人らを殺めてしまったからである。
トモダチの塔を組み上げていくシーンや、美希との意思疎通が行えなくなって狂うエンディング(EX: CROSS+CHANNEL)の狂気じみた印象が強い。
EX: CROSS+CHANNEL

バックログを確認することで宇宙語を翻訳してくれる。
多分この太一はすでに狂気の塊なので、常人の言葉が聞き取ることが不可能な状況になっている?
中々すごい終わり方をしているなと思った。
適応指数84%……この数字は大きくなればなるほど理性で欲望を抑え込み、解き放たれた瞬間、莫大なエネルギーとなって暴力となる指数なんじゃないか。
一応本作では、非人間的な部分と表記されている。
適応指数が低いと生きにくくなるのも分かる。これ、現代の考えでは知的障害や発達障害に値するものなのではないか。
あと、太一が望んでいた世界っていうのが切ないな。
初っ端の一人になりたいという述懐がこういう形で完成したが、先にあるのはただの何にもできない世界だ。
次はもうちょっとうまくやれると思うから
とこの世界の太一はなくなった。
トモダチの塔で歌っていた曲(トモダチの唄)はもしかして「Signal」だったりとか……。
霧が言うことには「白髪で和服を着ていたのでおそらく老人の死体だと思います」らしいが、そういえば、太一の普段着は漱石のような和服を着ている。

おまけに頭髪は天然の白髪だもんなぁ……。
老人の方が本当に亡くなったのならば他の人の遺体や蝉の死体も出てくるはずだ。
とすれば……。



コメント