〈感想〉鏖殺ノ乙女.(metalogiq)

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これは未来いつかどこかの物語

天人と呼ばれる、高層ビルよりも高い人類を滅亡の危機まで駆り立てた存在がいて、そのあとには「マジカルハート」を持つ乙女ら{宝石姫}によって世界は壊滅の危機から逃れることができたようであった。
のだが、それ等はみな嘘。
そういう世界観がとても好きなので購入を決めた。
天人という人類共通の敵がいても、「ひとつに尽くせ国の為(『蛍の光』3番の歌詞)」のようになるかと思いきや、トワの母や妹の裏切り者や仲間割れを引き起こすことに繋がるストーリには、どこかでよく見た話ながらも、ヒロイン同士の戦いには熱く漲る思いが滾ってきた。

復光学園を天人から守る礎となるガーディアンが『ハリーポッターと死の秘宝』で登場したホグワーツを守る置物に似ている。マクゴナガル先生も「一度これを動かしてみたかったの」と喜ばしそうに語っていたのを今でも鮮明に思い出すw
意志を持っていないように見えて、実は過去に生きていた人物の亡骸だったりする?
あとは、男性キャラが登場しないのと、自分の行動を監視されているのではないだろうかと訝しむシーンでは『新世界より』を思い出してしまった。

プレイ時間:12.5時間
プレイ順:復讐者→救星主→鏖殺ノ乙女.→乙女たち

主題歌:Battle Butterfly (電気式華憐音楽集団 )

キャラクター紹介

禊ヶ原 トワ(みそぎがはら とわ)

禊ヶ原 トワ(みそぎがはら とわ)

所有マジカルハート『セレンディバイト』

人類を救う鍵となった『マジカルハート』の発見者であり、
学園都市の創設者である母と、仲睦まじかった最愛の妹を、
一人の裏切り者の野心により失う。

以来、復讐を誓い、転校生と偽って
学園都市『星華ルネサンスポリス復光(通称:復光学園)』へと身を投じる。
妹の遺したマジカルハートをもって、黒き宝石姫へと変身。
漆黒の炎をまとった鞭『バートリー』を変幻自在に振るう。

復讐の二文字を胸に生きてきたので、自らをを厳しく律している。
身を潜め、生き残るために、猜疑心も強くなければならなかった。
本来の性格は心優しく、お人よしの一面がある。

亡き妹と瓜二つである雫音ダオナルト(ディー)と知り合い、
心を通わせるうちに、彼女を愛するようになる。
そのことが、トワにとってさらなる悲劇を生むことになる……


雫音 ダオナルト(しずね だおなると)/ディー

雫音 ダオナルト(しずね だおなると)/ディー

復光学園に通う“星徒(せいと)”で通称ディー。

猫を思わせる好奇心に満ち溢れた大きな瞳と、褐色の肌。
それは、かつて悲劇的な死を遂げたトワの妹と瓜二つの姿であった。

トワとは転校初日に知り合い、すぐに親しくなる。
裏表なく親身になって接してくるディーに、いつしかトワは心を許していく。
やがてお互いに惹かれ合うようになるが、恋人となってからも初々しさを見せる。
妹と酷似していることもあり、トワにとって何よりも大切な存在となる。


暁宮 エリス(あかつきのみや えりす)

暁宮 エリス(あかつきのみや えりす)

所有マジカルハート『ムーンストーン』
他のマジカルハートを圧倒するほどの絶大な力を秘めている。

学園都市『星華ルネサンスポリス復光』の理事長の娘であり、
“星徒会長”を務めている。
清らかで美しく、慈愛に満ちた微笑みをたたえており、
学園の皆から愛され慕われている聖女というべき存在。
トワにとっては仇の娘であり、その権力と野心を全て受け継いだ宿敵である。

幼いころから姉のように慕う、メイドの夕蒼セレスティナと恋愛関係にある。


夕蒼 セレスティナ(ゆずき せれすてぃな)/セレナ

夕蒼 セレスティナ(ゆずき せれすてぃな)/セレナ

所有マジカルハート『ルベライト』
あらゆる災厄から主人を護り抜く鉄壁の守護者。

エリスに仕える忠実なるメイド。
使用人というよりは姉のような存在であり、心から信頼されている。
性格的には飄々として、つかみどころがない。
常に含みのある薄笑いを浮かべており、
まるでセレナの方が主導権を握っているかのように見えることも。

その性格的にも体型的にも母性溢れる爆乳の持ち主。
何気に小説や物語の類が大好きであり、文芸部に所属している。


月影 レイカ(つきかげ れいか)

月影 レイカ(つきかげ れいか)

所有マジカルハート『ラピスラズリ』
宝剣『シャムシール・ゾモロドネガル』と名付けた二刀を振るう。

学園都市ルネサンスポリスの星徒会にて、副会長を務めている。
颯爽とした言動から学園内でも人気が高く、王子様的なポジションにある。
旧家の家柄であり、それを誇りにしている。
そのため内心では会長であるエリスに強い対抗心とコンプレックスを抱いている。

性格的に正反対の千羽鶴イヅナと何故か相性が良い。
何度も身体を重ねつつも、恋人とも呼べない不思議な距離感にある。
エリスより胸が小さいことを、イヅナにからかわれていたりもする。


千羽鶴 イヅナ(せんばづる いづな)

千羽鶴 イヅナ(せんばづる いづな)

所有マジカルハート『シトリン』
宝石姫としては長大な大砲と、デリンジャーのような短銃を使い分ける。

享楽的な性格で、おおよそ星徒会のメンバーとは思えないような異端の存在。
嘲るような笑みを浮かべながら、何かと挑発的な言動をとることが多い。
小柄ですばしっこく、いわゆる『メス●●』的な振る舞いを見せる。

普段からつるんでいるレイカの野心に積極的に加担することはないが、
気まぐれなのか、それとも愛情からなのか協力することも。

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1周目~END~

学園でトワは、雫音 ダオナルト・通称ディーと会う。はじめこそ、少しドジっ子だなという印象でしかなかったようだが、見るにつれて、妹・雫音ダオナルトと似ていることに気づいた。容貌やくりくりした瞳からもそれと分かる。だが、愛嬌はあってもやや知識の面では劣ると分かり、妹ではないと確信。それもそのはず。トワが息も絶え絶えになっていた妹を殺してしまったのだから。そう、「居る」はずもない。そう固く心を閉じて、妹への思いを深淵へと追い込む。
何を信じてよいかわからない不安が付きまとう彼女には唯一頼れる相手がいた。それで耽溺していき、男女なら交合…と行きたいところだが、この作品ではレズということが前提らしいので挿入プレイのないまま、果ててしまう。
だがこの決断こそ、トワを奈落に突き落とすレイカの策略だったとは……。

レイカもディーに手向けた銃口を向けられトワに引き金を引かされたようではあった。

暁宮 エリスと舞斗で相克したが、終わりは目に見えていた。1対4での戦いでは勝つ術なし、結局すべてのマジカルハートは奪われてしまった。
抱えている妹への思いと、この世界の理を打ち払うという覚悟はディーの一言で生まれた復讐心なのだろう。対して、エリスは

「あなたに世界をぶっ潰す覚悟はあるのか」

と言い争う。

二律背反めいた言葉の裏には、「前に進みたい」という思いも隠されているんだろうなと思った。
終盤の一人で弁当を食べるシーン。専ら、親子丼を食するトワだが、そぼろ丼を食べる。一人で。もう彼女はいない。殺風景で誰もいない。そんな風景で思い起こすのはディーの一言だった。前に進もう。たとえ行き着いた場所が奈落でもそこから這い上がってやるわ!とかそういう気分で、ガーディアンたちに取り囲まれるエンディングを迎えた。

2周目~END~

2周目を終えた直後のスタート画面。やはり、色が少し変わっている。

ピンボールの球が決まった通りに進まないのと同じく、この世界の運命からは逃れる術はない。コナンとよく似た声を持ったユダは余裕しゃくしゃくとした風情でいった。まるで「サルテ」に登場した語り部のように。

~人生は主観的に見ると悲劇だが、客観的にみれば喜劇~【サルテ】 を攻略しました
『人生は主観的に見ると悲劇だが、客観的に見れば喜劇である。』血と絶望、狂気と怨嗟の果てに辿りついたのは、死後の世界に浮かぶひとつの舞台。観客も声援もない舞台の上、道化師に導かれ、サルテは『過去』を演じる。それは自身の死の理由を探すため。それ...

若干怖い気がするこのゲーム。ユダの触手が伸びてきてあちらこちらへと侵入してくる。
奈落に落ちたエリスが目にしたのは、乙女同士の戦いに敗れ、名前が抹消されてしまった乙女らに待ち受ける「過酷過ぎる運命」だった。

天人は、ユダの片割れとかだったりとかするのじゃないか?という思いが拭い去ることができなかった。

セレナは、睡眠薬で眠りにつくエリスに

行って参りますわ

と洩らす。この「行って参る」という、そのまま死ぬということを暗示している辺り、やはり彼女はすべてを知っていながら、レイカに挑んでいったのだろう。
敗れると分かっていても挑まなくてはならないときがある。
前情報としてこのゲームには凌辱シーンは出てこないということでしたがあります。
バリバリあるじゃん(※リンクあり)
ガーディオンに侵されるシーンである。
そのすべてを見て、ユダの

鏖殺ノ乙女のスタート画面からやり直しだね。いったいいつになればこの僕を殺してくれるんだろうね

と呟いてこのルートは完結した。

3周目~END~

私は罪を犯し続けています。
そして、ユダの考えた筋道で物事は進んでいく。
どんなに抗おうとも結果は同じ。アユムにとっては、何百年とその光景を見せられ続けるのは心が痛む。そうして徐々に心が無くなっていく、ほかの人間ひいては「作られた存在」のように。だが、彼女は

アユム「マッチ擦る つかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや
ノブレスオブリージュ」

5分後、人類は滅亡した。
斜に構えているユダだが、実際には永遠と生き永らえたいのではないだろうか。じゃないと死力を尽くして対決し、自分が負けたのだと分かるや否や、人類を滅ぼした。これは、物語を考え出したユダのエゴじゃないか。

4周目~END~

ウィッチとユダの権力争いであって、そのほかはみなモブキャラでしかないという気がしたが、ユダの考えた物語の登場人物であり、コマであった
男子生徒がいない理由とか、ループする時間が短くなっている理由、老朽化していく学園など、そんな理由があったのかと納得した。

最後に心に残った言葉を書く。

「こんなのは生きているとは言えないのです!
人類はとっくの昔に、滅びていたのです!」

これは、老朽化している学園を粗末すぎる復興したり、ライフラインを怠ったユダに対する言葉。

「学園で教えておくべきだったのは、
荒野でいかにサバイバルするかだったのです!」

「もし、貴方が人類を愛しているなら!
こんな地獄を作らずに人類を滅ぼしてしまうべきだったのです!」

神などおらん。のか。

ユダを滅ぼした仲間たち。悲しい(それとも必然か?)別れがあり、人類を統べる「人」が必要とされたので神様になることになった。
レイカのイズナが言うことは素直に聞く姿勢に、人間らしさを感じた。
信じたい人の言うことは、たとえそれが間違っていようとなかろうと信じてしまいがちである。また、真理を伝えようとしている人が何を言っても、信用できないと感じれば、そのあとは何を伝えても無駄である。

トワとディーの二人は熱いキスをして終了。

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