太歳を食べれば不老長生をもたらすことができる。
だが大量に食べないと効力を発揮できないばかりか適合する者でないと毒になることも考えられ、非常に取り扱いには注意しなければならない。
それが本家が分家に隠しておいた理由ってことなのか。
何としても姫様の容態を心配している美壽々と姫様を巧みに利用する分家の人たち。
分家の人たちの意志とは裏腹に美壽々は姫様のことを諦めていないようだった。
美壽々は勝(のちに十子の父親となる)に取引を持ち掛ける。
ついに姫様と再会できた美壽々は驚愕の光景を目にする……。
清浄な姫様が男たちと交合し、恰も快悦している光景に絶句してしまった美壽々は
醜くされれば形を崩し元には戻れない……そんな脆く儚い『姫様』は……私が抱いていただけの幻影だったのか……あんなモノをずっと守ろうとしていたのか……
と失望に似た感情を吐露した。
この様子からは徐々に村の趨勢が傾いていった訳がなんとなくわかってきた。
姫様を悪く言うつもりは毛頭ないが「あんな『モノ』をずっと守ろうとしていたのか……」と言っていたから、分家の思惑に美壽々もそれに従う形で姫様の利用していくのだろうか。

太歳を食べることになり、その日、宴のような乱痴気騒ぎが繰り広げられた。
この行為は『姫様』が薬として用いられることにつながるのか……。

コメント