【シリーズ完結】アインシュタインより愛を込めて APOLLOCRISIS(GLOVETY)感想

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「アインシュタインより愛を込めて」シリーズも終わってしまうのかという切なさと安堵感(といっても2作品しかないのですが)が綯い交ぜになってよくわからない状況になってしまった。いろんな事実が判明して驚くと同時に、一筋縄ではいかない人生のようなものだなという達観した思いになった作品であった。
プレイ時間:5時間弱
5時間弱と言いながらもぎっしりとシナリオが詰まっており、読了感は激烈に感じた。

以下、ネタバレあり

有村ロミ(比村 茜) 久寿苗蒔(くすえ まき)
どこか、エクスマキナを彷彿とさせる。
映画「エクス・マキナ」という作品を観たのだけれど
人間を模倣したAIによる侵略とかそういう展開を期待していた。だが、良い意味で裏切られる結果に溌剌とした気分になった。デウスエクスマキナのことも周太は名前から察した。
又の名を巫女(ミコ)と言い、如何にも前作で明らかにされていなかったところが解明されていく気がした。
有村ロミ(比村 茜)と瓜二つの少女。だが、背はロミのほうが顔一つ分小さく、
見た目も周太にしか違いは認識できないようで、愉快な仲間たちに聞いても違いは判別可能であった。
頭脳明晰で一年間ロミが失踪していたとき、学年一位の座を獲得したのは、周太でなくミコであった。

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特筆すべき点と言えば、「アインシュタインより愛を込めて」では電話先でしか登場してこなかった野上が「味方として」活躍を見せるところ、様々なキャラの深層心理に触れる場面があるところだろうな。

野上 ~エージェント~

波がくればのっておく。そのほうがなんだかんだで上手く渡っていけますよ

この言葉にはなんだかんだで、人生という苦海を上手く渡っていける言葉なんじゃないかと思う。
海を渡ることを人生をとらえれば、欲望の海に飲まれそうになったり、怒りの火に包まれることもあるだろうが、それを癒す言葉ではないかと感じた。
またこの人には家族もいたが、彗星が降り立った時に災禍に巻き込まれ死亡。
だが、エージェントとして振り込まれるお金(メジャーリーガー級)の大半を家族が住んでいた自宅の警備に充てている。
家族が死んでも尚、家を守りつつ続けたいという強迫観念じみた思いや自分の身はもう二度と襲われないという警戒心も窺い知ることができる。
敵の敵は味方という言葉が相応しい。大人に対する不信感を拭い去ることができない周太にとっては最も嫌悪すべき人物ではあるが、周太は一貫して大人にレクチャーを依頼する。

ひとときの青春か……。

郷田 慎二 ~周太の叔父 黒幕~

郷田 慎二は、愛内家に入ることで研究に勤しむことができたが、比村里央に恋をする。だが、結婚自体を破棄するように言われ、家から出ることになる。

英雄になりたい

という思いを抱えて。これが彼を暗澹に導く道しるべとなる。
だが、絶対悪ではなく、最後まで悪になり切れないで良心がまだ彼の心に残っていたのかと思うとやりきれないと思った。
充分な援助があれば家族を食わせることができるのにとの思いを犇々と感じるシナリオには雁字搦めに縛られている様子が描かれており、少し難儀なことだと感じた。
また、慎二が周太の父を殺すように命令されたのでなく、過失で殺してしまったという部分にも若干、事なかれ主義というか、自分を守っている気がする。修也にとっては、その事実はともかく、殺されたのだから恨むのは仕方ないよね。

ロミ・ミコ

この子たちは、一目見た時から薄々感じていたこと。
予想は半分当たって半分は外れだった。比村茜は、叔父さんと里央の子
実は周太が会っていた時からすでにAIであった。
本当の茜は慎二を探して意識が無くなってしまって
そのまま病院送りになって今もまだ入院しているのだという。
母親から暗示のように頭がよくない子だと言われて育ったので
そのことを気に病んで雪の降る夜に担ぎ込まれた。

ミコ

ロミ

という二つの人格を創ったのもこのあたり。
生き別れた姉妹かなと思ったのだが
まさか一人の人物から生まれた2つのAIだとは思いもせずに、私はただただ画面越しに見つめるしかなった。

それでも、神様の振りをしないとダメなんでしょ
誰かが、神様のふりをしないと。誰も救われない
あの子の世界に神様はいなかった。そして誰もあの子を救わなかった。

とミコは言った。誰かが神様にならないと救われない、茜は親という神様に愛されなかった。
誰も救わなかったから怒っていた。だから、自分が神になろう……となった。

「掉尾を飾る」もうこの言葉に尽きるんじゃないかと思った。

最後はちゃんと終わったし、郷田博士(AIをコンピューター上に存在させ、人格をプログラム上に再現した)や、ミコもやはり身体を取り戻すための一助となっていた。
また坂下唯々菜の存在も忘れてはならない。
彼女は一瞬だが、∑,Ωとの戦いで姿を現して活躍した。
そういうみんなの思いが結実していき最後には、すべての因縁を払ってのエンディング。
少々、目頭が熱くなった。

それでもこれで、『機械仕掛けの少女』と『自称天才少年』の物語は終わる。

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