今回でノーマルエンドは終了。
柚香は地震があって崩壊した街を見て、すべてが瓦解してしまった。
もうこんなところにいるより死んだほうが良いのではないか、と思う節はするのだが、懸命に生きようとする司を見やり意志が変わったようだ。
柚香は十年前の記憶を遡り尼子司少年が弾くピアノの演奏がとても素晴らしく、歓喜に値するものだということで嫉妬みたいなものを感じた少女時代のころを思い出して、今ピアノを弾けなくなった司に「ざまあみろ」というシャーデンフロイデを多分覚えているんだろう。
あ…
ああ…
あああああああ
あろえぇぇぇ
あろえェ
あろえが亡くなっている……。
ごめんよ、司が言っていることは、性善説にしか聞こえないし、同意はできかねるな。
生きた証として後世にまで残り続ける、語り継がれていくものを想像し、そういう世界を創造したかったのだと察した。
きれいごとなのではないか、と柚香は問い質す。
人は全員っが全員ともに美しいわけではなく、逆で醜いことをして過ごしているわけだ。
何を以って美醜の様を語らうのかについては議論するべき問題。
大きな波が目前に迫っていた。
からも分かるように司の命は風前の灯だ。
ノーマルエンド 終了。
ごめん、柚香さん。
Part16では、勝手に殺してしまって。
川瀬雲雀、妙子と綾=恐らく戦火からは逃れたものの、2度目の地震により下敷きになり死亡か?
あろえ=教会にキリストの像を修復し終えた瞬間、2度目の地震により下敷きになり死亡。
拓馬=自警団の指揮を執り、あと一歩のところまで司を追い込むが、校舎内にて2度目の地震により下敷きになり死亡。
希美=拓馬のペットであり、拓馬には1秒たりとも好きにならなかった、と語られる悲劇のヒロインであるが、校舎内にて、拓馬を狙ってライフルを撃ったが、狙いを外し、あえなく返り討ちにあってしまう。
尼子司=自警団と戦い、その中で敵味方も関係なく打ち破り、肩に食らった一撃が最期の一段落への道を突き進んでいくが、教会にて息を引き取った。
柚香=僕が確認する限り唯一の生き残りであり、漠然と自殺したいなと思っている自殺志願者。彼女は、尼子さんが死んだら、私も自殺しますから、と言い、恐らく決行に移すのだろう。
虚無主義という意味では拓馬と同じともいえる。
しかし、最期には戦いに勝つでも負けるでもなく、地震によってほとんどの人が死ぬという釈然としない結末だった。
