※ネタバレ有 SWAN SONG 感想

Le.Chocolat meets FlyingShineエロゲ各ゲーム感想一覧

舞台

12月24日のある街が舞台となっている。
学校、教会や寺、住居やビルなど数々の住処があったことが窺い知れる。
生活もある。為人が分かる暮らしぶりを一瞬にして、薙ぎ払っていくかのように、地震が起こる。
本作は、地震をきっかけに変わっていく街や人を描いた物語。

登場人物

本作には、数々のキャラクターが登場する。メインキャラクターは無く、恐らく、全員が主人公ということなのだろう。自分の人生にモブキャラは存在しないのと同じように。

八坂あろえ
自閉スペクトラム症を持った子であり、地震の際、瓦礫の下敷きになった保護者から尼子司に託された子。彼とともに行動する。

予測不可能で突飛な行動をすることがある。
それゆえに避難所の人たちからは冷ややかな目で見られるが、本人は全く気にしていない。
興味がないものについては無視する、それが彼女なのだと思った。
拓馬から性行為を強要され、犯されたときも、本人は至って自分は一体何をされているのか分からない、不承不承という表情をした。
そんなあろえに対してペットだ、ペットにしてやる、と拓馬は言った。自分より弱い者を嬲る行為は許すことができないが、戦いが引き起った際には、女性を狙った犯罪が横行する、というのを聞いたことがある。仕方がないこと…なのかな……。

佐々木柚香
雲雀、拓馬と一緒の大学に通う学生であり、敵になってしまった鍬形に懐柔しようとするシーンもあり。
容姿端麗、才色兼備な彼女だが、自分に自信がない。
心臓病を患っており、激昂、昂奮など心身に負荷がかかると発作が起き、それによって、薬や注射等の対処療法が欠かせない。
誰よりも優しく微笑む菩薩のような人。(菩薩だから人。人を超えた大いなる悟りを得た者は如来というらしい)
だが、そんな彼女にも、虚無に襲われる瞬間もある。
死ぬ覚悟はできていたが、死ぬことさえできずにおめおめと、逃れるように生き延びた自分自身を恨めしく思う、と彼女。
そんな彼女は虚無主義やら受動的な自殺願望が現れてくる、まるで私のような人だな。
Nomalエンドでは、拓馬の棒を受け入れることで、バッドエンドになったが、つくづく救われない人という印象を持った。
全員が2度の震災による瓦礫の下敷きになることで独りぼっちで街を彷徨い歩くのであろうか。それとも、自殺するのか。
Trueエンドでは、誰かが死ぬこともなく、ここに名前がクレジットされている人らは生存している。

川瀬雲雀
物事を寸鉄殺人かのようにハッキリと述べる人だと思った。
だが、論理的思考はあんまりなく、感情のまま物事を言うタイプであると思った。
作中にはあまり登場してこないのだが、この子なりの正義があるのだと思った。

鍬形拓馬
司や田能村らに対しては、敵となり、残虐な殺しを厭わない人だ、と思った。
目的のためなら手段を選ばない人だとも思えた。

あろえ、柚香や雲雀を犯した犯人。また、天災のためのは言え数々の命を無駄に消費したことで重罪人となろう。
だが、戦闘に勝てればすべてが報われるという考えは、一理おけるものがある。
Normalエンドでは、田能村を殺害したのち、すべてを牛耳る寸前のところで地震が発生して亡くなった。
Trueエンドでは、田能村を殺害し損ねた犯人として、また飛騨さんを殺害した犯人として捕縛され、地震があった後も一応生きてはいるみたいだ。

尼子 司
田能村らと同じく、拓馬に敵と見做された人物。バッドエンドやnormalエンドでは悲惨な目に遭うことになってしまう。

0か100かという白黒思考がはっきりとしてる父親に育てられ、父親自身は理想的な父親とは言えないが、それを言及されると、途端に逆ギレという有様。腹違いの妹がいる。
こんな父親に育てられ性格がひん曲がると思いきや、本人は至極真っ当に育ったようだ。

田能村慎
司らと同じく、拓馬に敵と見做された人物。
皆のリーダー的存在であり、飛騨さんが拓馬らに殺害されたのちに、学校の人らを纏めるリーダーとなるが、拓馬らにその地位を奪われ失脚。
失脚後は拓馬に殺害されるか、生き残るかの選択せねばいけない結末に辟易を隠せなかった。

乃木妙子
司や田能村らと同じく、拓馬の敵と見做された人物。

司との腹違いの妹だという真相が暴かれる。お兄さん、と懐く姿はまるで魔法科高校の劣等生で登場する司波達也の妹、司波深雪だな、と思った。
小池希美
拓馬のお気に入りのペットとして生き永らえた。
Normalエンドでは親を殺してくれ、と拓馬に懇願するシーンがあったが、Trueルートでは無事に親と和解したみたいだ。
拓馬は自分より弱いと思われるこの女を、まるで、オ〇ホを弄ぶように遊戯していたことが窺い知れる。

感想

大震災で生き残った人に焦点を当てたゲームはなかなかない。
これは、大震災を通じて生き残った人たちに対してのメッセージを受け取る、そんなゲームかなと思った。

また作中でもあったが、勝てば官軍、負ければ賊軍という言葉をふつふつと思い起こされる。
勝てばすべての犠牲が報われる。
死んでいった御同行、御同朋のためにも負けるわけにいかない。
生き残った人たちも皆ともに、狂気の渦へと巻き込まれてしまう。
重いがやってみても良いのかもしれません。

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