昨晩、卓司が不良どもを成敗してくれたので、いじめなどは無かったかのように処理され、それまでのいじめが嘘であったように、聡子やめぐとも仲良くできているようであった。
夏休みが始まる7月19日に会った彼は、不良を成敗してくれた間宮卓司とも以前あっていたどの間宮卓司とも違っていた。

この世界のざくろと希実香は、幸せに満ちており、生きる意味やいじめの絶望に苛まれ、最終的には電子メールに送付されて現れた2人の女子高生に唆される形で自殺することがない。
この2人の場合、絶望なのかはともかく、はた目にはそう写ってしまう。
すべては、あの日あの時、ざくろの、自分の教室に行くか、辟易するように希実香を助けるかの選択肢によって運命は大きく変わっていたのだ。

全ては望み通りに……創造主であった間宮卓司は、破壊者であった間宮卓司と共に死に……調和者であった間宮卓司だけが残った
演説をした間宮卓司と、不良を成敗した間宮卓司は死に(人格がなくなってしまった。消失か…?)代わりに、通常モードの間宮卓司になったということなのだろうか。
悠木皆守は、一つのキーパーソンになる人だろうな。

何れにせよ、一歩目を踏み出すのはかなり勇気のいる事。
だが一歩目を踏み出すと後は惰性的か慣性的に進んでいく、この素晴らしき日々に。
その第一歩を踏み出したざくろに祝杯を。
そして、他人を思いやる心がある希実香には幸せになってほしい。
あと一歩でいじめ(頭から水を掛けられていたか?)で自暴自棄になり、おそらく自殺か殺人を犯すことになるであろう未来を変えたざくろに拍手を送りたくなった。

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