「親が決めてきたレールの上を歩きたくない」って医学部辞めた医者の息子、今じゃ車掌なんだって、ということになったらどれだけいいか。
前回は、愛憎の入り混じった家族。

そして、謎の手紙が主人公である卓哉の個室に届けられた。
けだるく目覚めた卓哉はふと、やよいの大好きだった花、ナデシコの馥郁がするのに気が付いた。
香ばしい匂いが部屋中に広がっている。だが、一体どこから?
昨夜、何者かによって届けられたであろう手紙から匂ってくるのに気がついた。
卓哉はもう2度と手に取ることは無いだろうと感じていた手紙を手に取る。
手紙の内容は相変わらず(とはいっても変わっていたら、それはそれで怖いのだが)物騒としていてかなり、ミステリアスであり、とても、物々しい雰囲気がある。
挟ニと紗智子
今回だけ神妙な様子の挟ニは、お金だけを受け取ると「これからラボだろ?じゃな」と言い、別れた。
挟ニは一体何者?
大学生なのか?不良学生なのか?
去り際に不気味な笑みを残して……。
挟ニは、紗智子にお金を貢いでもらう様にして、それで別の女を暴力的な物なのか、どうかは分からないが、ともかく、2人きりになって会員制の値段が高いバーに誘った。

挟ニは、冴と何らかの繋がりがあって服従するしかないからこそ、こういう手段を取ったんじゃないだろうか。
3月2日に、誰も通りかからない物置部屋で挟ニの一連の行為を見た後で、なぜか、背中から声を掛けてくる人物に会った。それが冴だった、とのことだったので、もしかすると、裏で手を引いているのは、冴なのではないかと思えてくる……。
カサコソッと何か個室前に落ちる音が聞こえる。
そう、それはもちろん、手紙だ。

血だ……。
医学部ならDNA検査機があるはずなので、それで血液を調べてみようぜ、と感じた私を他所に血の付いた皮までもが出てきた。
血の付いた皮。それは切り取られて、まだ時間が経っていないことを意味する。まさか、礼子が?

この文言が気になり、表立って行動ができない。
一応、礼子の周りにいた知人に話を聞くも、良い回答は得られなかった。
また、カウンセリングをした生徒の顔と名前は把握している冴や3月2日に物置部屋で暴力をしていた挟ニも知らぬ存ぜぬだ。
夢なんだろうか、ともかく、3月3日は執刀をしているシーンで幕を閉じた。執刀医は、おぼつかない手つきをしているが、真木卓哉なのか?
