3月7日から。
この日は日曜ということもあり、大学構内は森閑としていた。
響子は恐らく、誰かに殺害されて、その映像を自分あてに手紙にしたためられた。
彼女は亡くなったにせよ、生きているにせよ、犯人には鉄槌を下してやらんと気が済まない、という思いに駆られ、何とかその手掛かりを掴むために思案を巡らす。
すると、定期的に機械音が混じり、その音の正体は、大学構内には存在しないエレベーターである疑念を抱いた真木。手術用具もあるところと言えば限られてくる。定期的な音は、大学に隣接している附属病院にあるエレベーターから聞こえてくるものであると確信した真木は、自分が大学附属病院に勤務している医師という変装をすることで、病院哀のいたるところまで調べることに。
地下一階に解剖室や遺体安置場があり、関係者以外は立ち入り禁止の場所がある。
その場所で響子や礼子が拷問に似たような苦痛を味わうことになったのか。
関係者以外立ち入り禁止のエレベーターを待っていると、後ろから声を掛けてくる受付の女性が1人近づいてくる。
真木自身の事を信用していないようで、これ以上騒ぎ立てをするなら、警察を呼ばれかねない。犯人に弱みを握られている真木にとって、それは何とか避けたいところ。
結局、その日はもう帰ろうかな、と思っていたら、綾が声を掛けてきた。
妹の見舞いに来た、と言う彼女についていく形で病院内に潜入することに成功。
まなみとともに3人で中庭に出ることに許可をいただいた。
関係者以外立ち入り禁止の例のエレベーターを頻りに気にする真木。

全てが終わった後に、研究棟に立ち入ってみると、そこには煌々と灯がついている真木の研究室があった。
何者かが研究室内で何をしているのか。気になり入ってみると…
瑞穂がそこにいた。
彼女は脇目を振らず研究に没頭している。
その姿からは、鬼気迫る何かを成し遂げたいと感じられるものがあった。

まなみ……
やはり、病院の関係者以外は立ち入り禁止とされている部屋で起こっているのか。
