柘榴を自分の物にした市蔵。彼女は刺繍の秘密や苦痛にしか快楽を感じないことを赤裸々に語った。
市蔵は百合乃から送られてきた手紙を捨てた。そして、小梅に子の主から来た手紙は取り次ぐことを禁じた。
これには、未練を断ち切る目的があったのではないかと思う。
鷹臣というのは市蔵の弟だそうで、金の無心に来たことを瞬時に悟り、財布を投げつけてきた。
実家が太っ腹であり、息子が家を出て、何の連絡もないまま時が過ぎ、帰ってきたかと思えばお金の無心に来るというのは典型的だな。コナンにもよくある展開。
しかし、そんな金策も長く続かなかった。
翠子の融資を受けるか、断るかの選択。
融資を受けないと火の車になることは火を見る事よりも明らかなことである。
翠子からの借金があるし、他の借金で財産の差し押さえも始まっているようだ。
だが、断る。
を選択。
そういう絶対に断らないだろうなあと思わせぶりな態度を取って、一旦は承諾したように見せかけ、断るのは快楽である。
遂に別れのとき。
柘榴からは、もっと明るい道を歩けるのですから、と言われた。
車輪の国でこういう言葉があった気がする。
私のような憎らしい悪役が、三ツ廣のように日向を行く人間を突き動かす
だっけか。
破産した挙句、拳銃で道連れに…
融資を受ける
では、翠子と共同経営者になったのはいいが、借金を口実に翠子に経営を任すことになるのだろう。
手練手管を駆使して徐々に乗っ取られていく。
ローザ(翠子が連れてきた)に焼き鏝を押し当てられるシーンでは流石の柘榴もMキャラから逸脱するのでは?と思ったが終わってみればまたいつもの柘榴である。これは真性のMっ子だな。
柘榴は市蔵様の所有物ですので、好きに扱ってください
どこまでも可憐でどこまでも尽くす女性像だな、これは。
その果てに死ぬような目に遭うこともまた、仕方がないと柘榴は思うのだろうな……。
小梅までも舞台に立たたせる。
小梅は関係ねぇだろ!


見、見え・・・
この画像を直前に流れてきたテキストと、この絵を見て「はぁ…」と嘆息してしまった。
これ達磨だわ!
戦慄が走ってきたわ。
フラテルニテの記事でも書いたと思うけれど、他人から見れば救いではないようなことでも、本人にとって救いとなるのなら別にそれは他人を巻き込まない限り、問題は無いと考えるが、しかしこの考えにも落ち度はある。
それはやはり人間は社会的な生き物であるので各々が勝手に後先考えず、行動するとそれが伝播し、とんでもない社会現象へとなる恐れがある。
だからこそ、倫理は必要なのである。
これからは延々と見世物小屋の中で生活をしていくんだろうと思うと心がやられる。
この章では、百合乃のいるロザリオ園に恋焦がれるお嬢様のように縋りつきたいと思ってのことなのか、逢いに行くのだが別人のように捉えられてしまった。おそらく、まだ顔を見せるのは早かったのだろう。親睦を深めていき顔を見せるのが百合乃編では描かれていた。
それが突然、醜悪な表情を醸し出しているので、驚きを隠せないわけだ。彼女が天使でもない理由というわけか
第7章では、小梅を身代わりとして柘榴を救出に成功する。
土木現場に携わる市蔵の姿があった。
慣れない身体に鞭を打って小金を受け取るのだが遂に、市蔵の身体はすでに限界を迎えつつあるようだ。
喀血して遂に働くことができなくなり、薬代を稼ぐために柘榴を日本兵に渡した。
もちろん、輪姦される。
北の大地へと降り立った二人。
まるで死に逝くかのように。

わたしは許されたのでしょうか…?
という問いを残してEndを迎えた。

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